「もう歳なんだから走らなくて良いのに……」



芽衣が呟く。
やはり、まっきーに対して手厳しい。


数秒後こちらに着いたまっきーは、芽衣の言う通りと言うのかやはり息を切らしていた。



「あー、スーツがぐちゃぐちゃになってるよ……」


「本当だ。スーツの時は走んなくていいよ」


「そうそう。もう歳なんだし」


「……まっきーお疲れ様」



さらに数十秒して、ようやく彼は息を整えた。
絶対歩いてきた方が早いだろうに……。



「すぅ何組だった?」


「やっぱり荒川さんは1組だったよ」



マジか……。と肩を芽衣が肩を落とす。
がすぐに顔をあげ、



「すぅの勘あたったね」



と言ってくる。
私は少し驚いていた。
普段あんまり勘は良い方じゃないから……。



「あ、そういえば担任は?」


「うち竹内先生がいいー」


「その発表はこれから体育館でやるから。あと5分だから急ぎなさい」



そう言えばそうだった。
確かに、みんなちらほらとだが体育館に向かっている。



「私達も行こっか」


「そうだね」



言葉を交わしたあと、私達も体育館に向かった。