「じゃあわかったわかった。職員室で確認してくるからちょっと待ってて」



まっきーは駆け出した。


その姿が職員室に消えたのを見届けた所で、



「すぅも3組だと良いな……」



芽衣が呟く。
私も同じ思いだ。
やはり、一度くらいは同じクラスになりたい。


それに……



「万年1組はやだ……」



実際もう飽きてしまった。
せっかく5組まであるのに……



「そうだろうね……」


「けど1組の気がする……」


「……そうなんだ……」



根拠はないけど、本当にまた1組な気がしていた。


私はもう一度クラス替え用紙――特に1組の名簿を見る。


1組のメンバーも悪くない。
仲の良い子も何人かいるし。


確かにつまらないけど……それはそれで良い思い出になりそうな気がする。
三年間連続で1組の1番だなんて相当珍しいし。



「……あれ?」



あることに気が付いて、私は声を上げた。



「ん?どした?」



そう尋ねてくる芽衣にもう一度クラス替え用紙を見せる。



「うち、今年1番じゃないかも……」



私が指で指し示した場所。


そこには、天笠爽人、という名前が記されていた。