カチャ ここで映像は途切れた。 私は森本さんの顔も見ずに、ドアへと走った。 「佐波!」 勢いよくドアを開け、外を駆けていった。 森本さんの家はアパート。 屋上はまっ平ら。 だから屋上に行くことにした。 ――今度はちゃんと、現実を受け止めるために。 「ハァァ…ハァァ…」