あの有名な蔵谷川財閥の一人娘なんて神に愛された私なのでしょう…!

蔵谷川笑流、中学三年生は一人楽しそうに広い廊下を歩く。
思い通りにならなかったことなんていままで一度もなかったし、成績がいくら…ゴホンッ、少々悪くても運動も…まぁ苦手だがそんなこと彼女には関係ない。全国の中学三年生は今頃きっと受験勉強においやられ追い込みをかけてるであろう二月の後半。
彼女はもちろんのことアホヅラかかげて何故か窓の向こうを眺めていた。口が思いっきりあいていたが誰もツッコミをいれようとしない。
ここは大金持ちしか入れない中高一貫の学園であり、彼女の名を知らぬ人はここにはいないから、家庭の事情で皆彼女のご機嫌とりに必死であった。
というか笑流には友達がいない。財閥の一人娘とは思えないハイテンションといい暑苦しい性格、容姿端麗な方であるが口を開けば妄想クラッシュの謎の少女だから気味悪がられ誰も近づこうとしないのであった。
そんな彼女は恋をした。
「貴方が私の王子様です!!!!結婚しましょう今すぐにでも…!!」
これは常識知らずの少女と天然男子高校生と少女をとりまく少年達の物語。