えっ、と聞き直すと

「だから、
日曜日17時にお前の家まで迎えにいく。
その日、簾田川の花火大会だろ?

俺、部活休みなんだけど、日中は部活の連中で集まるんだ。……夕方なら会えるから、さ。」

恐らく電話口で顔を赤くしながら言っている三浦南朋を想像でき、何だか悩んでいた事が全て吹っ飛んだ気がしてくる


「うんっ。行く!私も会いたいっ!」

「…………」

すると突然黙るので璃子が“三浦南朋?”と呼び掛ける


「はぁ……本当、お前には敵わない…」

「えっ?何に?大食いの所?」


そこもだけど、と笑いながら返され
その後もしばらく他愛ない会話をする



「ははっ、はぁー……おもしろ。」

「ちょっ……そこは笑うところじゃない!」

「いや、笑うところだろ。
……ってやべ。そろそろ終わるか」

と三浦南朋に言われ時計を見ると12時を回っていた

そうだね……と名残惜しそうに返事をすると

「おやすみ、璃子」

「……おやすみ!三浦南朋っ」

と言い合い、電話を切った