「心。」


名前を呼ばれるだけでドキドキする。

おかしいよ私の心臓。


止まらなくて苦しくて
けれど切ない。


この気持ちはなんですか?


「もう、泣かない。」


強がりしか言えない私。
本当は凄く弱いんだ。
だから強がるの。


抱き締めてくれている颯の背中には手を回さない。


回しちゃ、いけない。

そんな気がした。