「話せるわけないよ‥。」
私は窓を向いたまま、思ったことを言葉として並べる。


「颯に‥泣いてるとこ見られたくないの。
嫌なの。
颯に気使われたくない。それに関係ないじゃない。」

バカ、言い過ぎ。
こんなこと言いたいんじゃないのに…


私のバカ‥



「お前バカだよ。」


「…。」


「話さないと何も分かんないんだよ。話したくないかもしれない、泣くの見られたくないかもしれない。
けど、それで俺が嫌な気持ちになると思った?

逆に心配になる。」


私は静かに聞いていた。

温かい言葉が、
本当に心配してくれたんだ。

と、感じさせてくれる。