彼にとっては、ゲームに負けた罰ゲーム。
私にとっては、初めての恋愛。
気持ちの重さが違う。そんなの今に知ったことじゃない。
でも……さすがに、今日のことは酷過ぎる…。
一粒、また一粒と溢れてくる涙も気にならないくらいの雨の中、私は重たい足を必死に前に出して歩みを進めた。
何もかも嫌だ…。
明日夢子と会ったらどんな顔をすればいいの?
もし何か変な噂が社内に流れたら…?私は何て言い訳したらいい…?
麗斗は今の私も壊すの……?
私が必死に築き上げてきた今も壊すっていうの……?
ドタッ!!
足がもつれて、私は何もない平坦な道で転んでしまった。
「痛っ…」
最悪…。今日は何から何まで最悪だ…。