恭介くんはカゲを暫く見つめたあと小さく「ま

ただな…猪月…」とだけ呟いた。

でも恭介くんの目はどこか寂しそうな…虚ろな

目をしていた。

カゲを運んでいた看護婦さんはショウ達が声を

かけ終わると部屋までカゲを連れて行った。


―ピッピッピッ…

病室内に聞こえるカゲの生きている証。