外は暗いけどまだ8時前だし、一人で行っても大丈夫だよね。


寮の中が危険らしいのであって、何も外出は紫野さん達は注意しなかったし?



薄手の七分丈パーカーを羽織り、おサイフとケータイを無造作にポケットに突っ込んで、そろりと管理棟から外に出た。



外は満月が煌々と照らしていて、足下も見えるぐらいに明るい。



寮から一番近くのコンビニまでは、凡そ5分くらい。



こんだけ近いし、民家も建ち並んでるから怖いことなんてもうないよね。



明るいコンビニの照明を見た途端、安心して思わずホッと一息ついた。


冷気を伴った夜の闇に吐き出された、私の小さくて白い息。