けれども足に力が入らず、すぐにまたぺたりと座り込んでしまった。


それに、今は誰とも話なんかしたくない。

もし食堂に行ってアイツと鉢合わせなんかしたら、マジで刃物漫才を起こしそうだ。


てかアイツの存在は、末梢したいぐらいに憎らしい。



「……秦野、君……。私、今日は夕食要らないです……」




ようやくその言葉だけを口から絞り出すと、秦野君には拒否の意思を込めた視線を向けた。



「でも……」

「……天?何してんの?」



何か言おうとした秦野君の言葉を遮って、紫野さんがひょこりと顔を出した。


紫野さんの声を聞いた途端、堪えていた涙がぶわわと涙腺を決壊して溢れだす。



「どっ…したの?天に何かされたの?」


紫野さんが踞る私を抱き締めて、頭を撫でてくれた。