慌てて扉を開けて相手を確認してみれば、そこにいたのは……―――。



「おまっ!! 出るの遅ぇ!!」


リア充でした。



無言で再び扉を閉め、見たくもない奴を視界から遮ってやる。


だけれども扉の向こうから奴が退く気は無いようで、再び扉はけたたましく叩かれた。




「なんで閉めてんだよてめー！ちょっ、話があんだけど!?」


っせーな。私にはねーよ。


冷たくあしらって追い返そうかと思ったけど、赤間君の声音があまりにも必死だったので、つい１センチだけは扉をそろりと開けてやった。


この扉にはチェーンをかけないとヤバイかも。


本気でそんな事を考えてたら、扉が勢いよく開かれて、赤間君が部屋の中に押し入った挙げ句に鍵まで掛けられた!!


うわ、悪徳セールスの遣り口じゃんか!!