「……それ、狡くね?」



背後から聞こえたその言葉に振り向くと、リア充が上から無表情で私を見つめている。




お前部屋に戻ったんじゃねーのか?つか帰れ。



「なんだ。なら、翔も一緒に勉強するか?蘭華と西南は同じ教材だった筈だし」




ちょ!!なんでこんな奴誘うんですか、一さん!?




「教えて貰えるとすげぇ助かる」

「なら勉強道具、一式持ってこい」


お前は来るなと言う台詞を、ご飯と一緒に飲み込んだ。



ああもう!!リア充マジでウザい!!


勉強会の流れは大歓迎だけど、ホントはこっそり秦野君だけを誘うつもりだったのに!!



どうしよう、早くも計画が頓挫しかかってます紫野さん!!


それに、さっき皆が騒いでる間に秦野君は部屋に戻っちゃったし。



仕方がない、この後隙を見て秦野君に話しかけてみるか。