まだ体を動かし足りないらしい宏樹さんは、赤間君を誘って全力で卓球勝負に挑んでいる。


それについていける赤間君もだけど、どこにそんな体力あるんだよ。


実は11ポンドのボールがさすがに重すぎて、まだ右手の指と腕がぷるぷる震えてますよ、私は。

明日は絶対筋肉痛になるって、これ。




私は卓球台の前のベンチに座って、まだゲーム後半に入ったばかりの他の寮生さん達のレーンを見ていた。



それにしても、性格がよく出てるよなぁ…。



遥斗さんはちゃっかりスペアが多いし、チャラ男はふざけてガーターばっかり狙って出してるし。一さんは堅実に狙ったストライクが多い。



秦野君は文系だからか、あんまり得意じゃないみたいだ。


そして、充さんや紫野さんは……投球する姿に見惚れていて、スコアを全く見ていない私。



優子さんや賄いさん達は、若い頃にはよくボーリングでは遊んでたとかで、スコアも滅茶苦茶良かったし。