あ、そうか。二人きりじゃなければ良いんだよね?


奈乃を誘えばいいんだよ!私ってば冴えてるじゃん。


「二人きり…つーのが嫌だから、私の友達も誘いたい。それがダメなら別に弁償しなくてもいいよ」


私の言葉を聞くと、赤間君がぱあっと花開くように笑顔を見せた。



なんだ、普段は憎まれ口ばっか言ってたけど、こういう顔もできるんじゃん。



赤間君の意外な一面を覗いた私はリアクションに困ってしまった。



赤間君とはノリツッコミ以上の関係は望んでませんよーだ。


部屋に戻って携帯から奈乃に事情を話すと、快く同行してくれるとの返事を貰った。


寮の前まで奈乃は迎えに来るって言ってたけど、絶対寮生のチェックをする気満々だよ。鼻息荒かったもん。


だけどなぁ…。充さん達の事が奈乃にバレたら、私一人の楽しみが無くなるよ。


つーか奈乃の事だから絶対充さん達のストーキング日記つけてこいとか言い出すよ。


明日は極力、赤間君と奈乃を絡ませよう。


そして充さん達の関係は、誰にも教えないようにするもんね。