「瀬名充(せな　みつる)。高原調理師専門学校の二年生。宜しく、紗凪ちゃん……だっけ？」


うわ、爽やか系イケメンだ！すごい眼福なんですけど！身長も高過ぎず低過ぎず、アッシュブロンドの髪はやや癖っ毛でふわふわ。男の人の色気が駄々漏れだ。


「充くんは、たまに厨房を手伝ってくれるんだよ。作ってくれる料理がとても美味しいの」

「じゃあ、今度また優子さんに作ってあげるね」


充さんはそう言って、椅子に座り直した。彼が椅子に座る時、横に座っていた女顔の人の手を軽く叩いて次に自己紹介するよう促している。



そして立ち上がったのが、ウィッグを被ったらそのまま女性で通用するんじゃないかというぐらい、綺麗な顔立ちをした人で。癖っ毛を生かしたアッシュベージュのショートヘア、それに紫のカラーコンタクト。身長はそれほど高くなく、170センチぐらい？


「秋川紫野(あきかわ　しの)。相川美容師専門学校生。充とは高校の時からの腐れ縁ってやつ。よろしく」



ぎゃあぁぁ!!今腐れ縁って言ったこの人!?ちょ、興奮して眼鏡が曇って前見えないし！



「今の紫野君までが、大学と専門学校組ね。次は高校生の二人組」


優子さんが隅の方に視線をやると、さっきの紫野さんから椅子を一つ離した席に、ベビーフェイスの男の子が立っていた。