再び外に出て、赤間君が不在の旨を伝えると、ギャル系達が今度は赤間君の部屋に上がると強行手段に出ようとする。



女人禁制の場所に女の子を上げる訳にもいかないから、慌てて力づくで彼女達を止めに入った。



「駄目です!寮生か家族以外の女の人は入れない規則ですからっ!!」

「オメーうぜぇんだよ!! 今時こんな格好ギャグかよテメー!?」


何と言うことか、ギャルの一人が叫びながら、後ろに束ねた私の一本お下げをひっ掴むと、遠心力を利用してそのまま私をブロック塀に叩きつけた。


ざり、と言う音と共に顔に鈍い痛みが走る。


眼鏡はどこかに跳ばされたようだ。


顔に手をやると、ぬるりとした生温い感触。


ちっ。これでも一応モデルの仕事はしてるのに!! 傷が残ったらどうしてくれんだよ!?



怒髪天を衝いた私が、鉄バットでも持ってきてマジでぶん殴ってやろーかと殺気立った時、諸悪の根源がようやく帰って来たらしい。



「……お前ら、何してんの……?」


赤間君の声は限りなく低く、苛立ちを押さえきれていないようだ。



「何って!! このオンナに翔の部屋に上げてってお願いしたのに、入れてくれなくて……」

「逆に殴りかかってきたんだよぉ!!」


ああ!? マジで殴ってやろうか!? 但しそこの赤間君諸とも釘バットで勘弁してやんよ!!