なんで笑ってるの！？
そう聞こうとしたら、先に翔太が口を開いた。
「柚葉お前、そんなこと考えてんの？」
「えっ……？ うん……」
何が可笑しいのか、いつまでも笑っている翔太。
軽く頷くと、さらに笑い出す。
「ぶっ……はぁ、おもしれぇ」
笑った～と呟く。
納得いかないんだけど！
なんでこんなに笑われなきゃいけないの？
……本気で悩んでるのに。
その考えが伝わったのか、翔太がこっちを見て謝ってくる。
「わりぃわりぃ。 柚葉は本気だよな」
「……バカにしてるでしょ」
ついムスーとする。
「してねぇよ」
あからさまバカにしたような顔。
でも、付け加える。
「……たださ」
「うん……？」
気になって翔太の顔を見上げる。
そして、不意に優しく笑う。
その優しい笑顔にドキッとした。
「柚葉は、そのままでいいから。」
「……え」
翔太は、優しく笑ったまま。
