「まったく……こんな娘じゃお嫁にだせないわ~」


終いにはこんなこといい始めたお母さん。



「ちょっ!お母さん!」



翔太と翔太のお母さんがいるんだからそんなこと言わないでよ!



「もっとしっかりしてもらわないとね~……」



私の気持ちも察しずに頭を抱える。



「あら、私は柚葉ちゃんがお嫁さんにきてくれたらなぁって昔から思ってたわよ
優しいし、明るいしね」



にこりと笑った翔太のお母さんが女神に見えた。


「そう~……?」



疑いの目を向けめくるお母さんに怒りが頂点にきそうだ。



「まぁ、本人たち次第だけどね」



そう言って私と翔太を見つめる。



「えっ……」



翔太のお母さんの期待の眼差しに、少し後ずさる。
いったい、何を期待することがあるのか。


翔太の前でこういう話はしてほしくないんだけど……。


特に今日はおかしいから……。