そんなこと言われても、嬉しいのか
なんだか真彩には、よくわからない。
どういう関係があるのかわからないけど、この頃、光俊との行為が終わった途端、隣室の理亜が泣き出すパターンが多くなった。
その度に真彩は手早く下着とパジャマを身につけ、理亜の元に急ぐ。
……いつもは終わってからなのに。
この時は本当の本当にクライマックスの途中で、理亜の「うあーん」という泣き声が聞こえてきた。
「マジかよ〜!?…ったくよ!」
動きを止め、真彩から身体を離した光俊は実に忌々しげに言う。
「タイミング、悪いね…」
真彩も掠れた声で言う。
赤ん坊の泣き声を聞きながら、達することなんて出来ない。
一旦、中断するしかなかった。
真彩はベッドから身体を起こした。
泣き止んだらまた再開するから、とりあえず、下着は無視してパジャマだけ身につけた。
「理亜っち〜おっきしちゃったの…」
顔をしわくちゃにして愚図る理亜の身体をさすってやりながら、添い寝する。
『揺りかご』『七つの子』『赤い靴』
『散歩』……
理亜に子守唄を唄ってやりながら、真彩の身体は、変な風に疼いてしまう。