手のひらで顔を覆い、涙声でいいながら真彩の心の中では

(そういえば寝る前にオムツ替えるの忘れちゃった……
理亜っち、起きたら替えようかな…)

と思っていた。


「…じゃ」


光俊は顎を上げて真彩を見た。


「ちょっとだけしよう。
真彩の愛が本当か確かめる」


真顔でそう言い、ネクタイをほどき始めた。






酔って真彩を抱いた光俊は、
本当に酷かった。



「痛い!」


ベッドの上で真彩は叫んだ。


真彩の右の乳首を光俊が噛んだのだ。


「嘘だろ。吸っただけだよ」


光俊はすっとぼけ、さらに左の乳首をもっと強く噛んだ。

ううっと真彩は呻いた。
涙が出た。


「真彩、感じてるんだ」


光俊はとんちんかんなことを言って
嬉しそうに笑った。


弱味があって真彩が強く出れないのをいいことに。


…本当に痛かった

乳首が千切れたかと思った。


そして挙げ句の果てに。



「やべえ、ちょっと中で出ちゃった…」


暗闇のベッドルームで光俊は呟いた。


「いやあっ!嘘ぉ!?」


真彩はガバッと上半身を起こして叫んだ。


生理はまだ来ていなかったけれど、それでも妊娠の可能性はあるかもしれない。


「二人目なんて、まだ全然考えていないのにぃ!」


光俊は真彩の叫びを完全にスルーした。