ーーー真夜中。 真彩は、はっとして目が覚めた。 背中に人の気配を感じた。 誰かが、掛け布団を捲り上げ、忍び込んで来た。 (えっ……司…?) 真彩は身を固くする。 一瞬のうちに裏切られた気持ちと、やはりこうなるんだ、という諦めに似た気持ちが交錯する。 (何時なんだろう…) 暗闇の中、目だけで時計を探すが、知らない家で、どこなのか分からなかった。