理亜が生まれてから、本当に日常的に光俊に抱かれているので、すっかり『そういう体質』になってしまっていた。


(馬鹿ね……ただ、司の上半身を見ただけなのに…)


真彩は苦笑する。



濡れ髪のジャージ姿の司と、パジャマの渚がリビングに戻ってきた途端、理亜がふぇっふぇっ…とぐずり始めた。



「ごめん…司、奥のお部屋、借りてもいいかな?」


真彩は、リビングに続く電気のついていない和室を指差した。


「あ、いいよ」


真彩の言っている意味がピンと来ないようで、司は少し目を丸くする。


「お風呂上がりだから、理亜、喉乾いちゃったの。おっぱいあげたいんだ」


言い訳するみたいに真彩が言うと、渚が叫んだ。



「理亜ちゃん、おっぱい飲むの⁈渚、理亜ちゃんがおっぱい飲むとこ見たい!
ここであげてよ!」


渚は、理亜を抱いて和室に入ろうとする真彩の右腕にしがみついた。


「え…」


真彩は戸惑った。

食卓テーブルの椅子に腰掛ける司の方を、ちらりと伺う。