マタニティスイミングを始めてから、さらに体重増加に拍車がかかってしまった。


結局16キロも増えて、妊娠中毒症一歩手前で予定日より一週間早く破水。


それでも、安産で理亜を出産することが出来た。


理亜の産声を聞いた時、真彩は、
生きてて良かった…としみじみ思った。


手術台の上で何時の間にか泣いていて、光俊も涙ぐみながら、
『頑張ったね…』と言って、真彩の涙をハンカチで拭いてくれた。


ーー皆、どうしているだろう……
元気にしているのかな?
早く赤ちゃんの見せっこがしたい。


アドレスは交換したけれど、皆、今のところは多忙を極めているだろうから、連絡は控えていた。


真彩より先に出産した山崎すみかさんと長谷川洋子さんは、赤ちゃんが生まれた日時と出生体重、性別と名前を教えるメールをくれた。


祝福の言葉と、こちらの情報も伝えるメールを返信した。


これからはママ友として仲良くしてね、と付け加えて。


一斉送信で送られてきたメールに、あれこれ細かい質問をするのは控えるべきだろうと思った。



今、育児の合間に真彩がよくメールをやりとりしている友人は、二人いる。


一人は同じ会社の同期だった高橋優美子(たかはし ゆみこ)。

真彩が辞めた後も、優美子は経理課のチーフとして頑張ってる。