「くっ呉羽さん...」






「....っ」







男の甘ったるい声で我に返る。



私の目の前には男の首筋。


その首筋には赤い痕はなかった。








あっ危なかった....。


あと少しで吸うところだった..。







私は、椎くんのがいいのだ。







「離れてください!!」






ドンッ







男から逃れるために、私は思いっきり男の肩を押す。