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白い雲。
青い空。
羽ばたく鳥。
足りないのは…
君の笑顔。
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風馬(匠馬)side
「おい匠馬!また書類が間違っているぞ!」
「えっ!?あ、すみません!!父さん…じゃなくて社長っ!!」
虹潮社
毎日毎日…こきつかわれる僕。
あの日から1年…。
僕は大学に入学し、講義がない日は会社で働いてる。
それなりに充実している。
「匠馬!?時間大丈夫なのか?今日は夜用事があるとか言ってただろ。」
「あっ!そうだった!!いってきます…社長♪」
匠馬side end
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神馬(神汰)side
「神汰…お前もう、二十歳か…。」
「はい、父さん…。」
あの日から1年…。
俺は竜陰寺組組長、竜陰寺 瑛汰の付き人として大学には行かずに働いてる。
「……そろそろ、譲る。」
「……は?」
思いもよらなかった父さんからの言葉。
「そろそろ彼女でも連れてくるんだな!!」
豪快に笑う父さん…。
ブーブー…
俺のケータイが揺れる。
『to神汰
今日は大切な約束あるんだよね?
家でご飯作って待ってます♪
from華美』
やっばっ!!
「父さん、今日は大切な約束があるので失礼します!!」
神汰side end
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雷馬(雷)side
「ホントに歌舞伎はやらないのか?」
「すみません、お父様…僕はお母様の会社を継ぎます…。」
あの日から1年…。
今さら歌舞伎など出来ないためお母様が社長のアパレル企業を継ぐことにした。
「まぁ…寂しいが…暁がやってくれるみたいだか…。」
暁(アカツキ)は僕の弟。
任せるのは悪いが…大学で学んでいる経済学 が思っているより楽しい。
「にいちゃーん!!電話だよぉー!!」
電話……?
「はい…」
『あ、雷馬…じゃなくて…雷!!
今日、18時に集合だからね!!
んじゃ、またあとで!!』
ガチャッ
……あいかわらずなやつだ…匠馬…。
雷side end
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龍馬(龍)side
「矢岳さん、資料できました。」
「あぁ…。」
今日でちょうどあの日から1年…。
机にたまっていく沢山の資料。
あいつのことで頭がいっぱいで仕事が進まない…。
「りゅーっ!!なんだこの資料の数は!!仕事せんかい仕事っ!!」
……うるせぇ…。
俺の目の前で叫ぶ女。
矢岳 歌音(ヤダケ カノン)
姉貴。
「……今日。1年なんだね…。」
姉貴が珍しく普通に話した。
「……あぁ。」