“アキラ”
“アキラ”にそっくりなんだよ。
真っ黒な髪に白い肌。
足が震えて上手く走れない。
逃げなきゃ…
逃げなきゃ。
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龍馬side
雷馬「愛姫さん、いじめられてたみだいですね。」
愛姫と別れ俺らは屋上に向かった。
隣のクラスには神馬がいるから大丈夫だろう。
ダンッ
神馬「愛姫?!」
龍馬「……愛姫がどうかしたか?」
神馬「あれ?愛姫来てない?」
龍馬「なにがあった。」
神馬の顔はだいぶキレてる顔だ。
神馬「あいつ、俺の幼馴染みが友達になりたいって頼んでるのに嫌いだとか言って教室飛びだしていったんだよ。」
風馬「……神馬、愛姫ちゃん、いじめられてたんだって。」
神馬「……はぁ?」
雷馬「今までさんざん無視していじめられてたのにいきなり友達になりたいって…僕でも拒否します。」
神馬「……マジかよ。」
きっとそれ以外にもなにかある。
“アキラ”
との関係も…。
龍馬「早く探すぞ。」
俺たちはさっき来たばっかの学校を出た。
どこにいるんだよ。
頼む…無事でいてくれ…。
龍馬side end
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どのくらい走っただろうか。
また私の心臓が悲鳴をあげだした。
(ケホッ…苦しい…。)
たまたま近くにあった公園のベンチに座った。
時々、自分の感情が押さえきれなくなる。
さっきも。
(……ん?)
ふと、さっきの会話を思い出した。
震え出す身体。
(……う、そ…でしょ。)
草津 華美
草津…亜綺羅
クサツ…アキラ
クサツ アキラ
クサツ アキラ
クサツ………
アキラ…。
嘘だ…。
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。
漆黒の長い髪。
透き通るような白い肌。
ガラス玉のような瞳。
“アキラ”
??「間城 愛姫…」
突然後ろから声がした。
ドスッ
後頭部に鈍い痛みを感じ、意識を失った。