ショートホームルームが終わり、下校時間。 教壇の前に立ち、 「今日、数学の課題提出だから!私に出してー!出さなかったら知らないからね!」 と。 そう言って、私は外を見る。 一向に止みそうにない。 ―――仕方ない、今日は濡れて帰るか。 そう決めて、静かになった教室の方に目を向けた。 すると、 「え、まだ帰らないの?三浦くん」 三浦くんが席に座っている。 いつもなら、すぐに友達と帰るはずの彼が、なぜかそこにいるのだ。