――ピーン ポーン――

「はい」

インターホンに出たのは彼だった。

「あの、ミサトですっ!
ちょっといい??」

うーん、すごいテンパりぶりだったよね。

今だったら、冷静に言えたのかな?

「あの、コレ!!」

私は、1つの紙袋を渡した。

もちろん、中身はチョコレート。

「え、コレ……俺に??」

「他に誰がいるのってば!!」

うーん、好きな人にチョコ渡すのって

すごく恥ずかしいんだね。

でも……

アキが嬉しそうに「ありがとう」って

言ってくれたのはうれしかったな。