厳しい残暑の中、連日の体育祭の練習が始まった。
私は元々運動とか得意じゃない。むしろ苦手な方だ。体育なんて授業から無くなればいいと思ったことは数知れず。
練習のおかげで、下校時にはすっかりバテてしまっている。それも原因なのか、下校時の香澄との会話や空気が確実にぎこちなくなった気がする。
去年のこの時期はどう過ごしていたのかは忘れたけど、ぐったりバテた私が話さなくても香澄が何か話し出してくれていたと思う。
何かがおかしい。
毎朝、香澄に会ってから坂代駅に着くまでは普通に話せている。ぎこちなくなるのは、坂代駅に着いてから。
それから下校して、私が先に電車を降りるまでの間の空気が変わったと思う。
あの日、定期券を落とした日からだと確信していたけど、それ以上は何が原因なのかはよくわからないまま。
何かあったのだろうか。