「・・・・・・」






焦げ茶色のシンプルな包装紙から姿を現したのは

ラブリーなハートが沢山描かれた箱だった。






崇人に不似合いなその絵柄に
急に私の鼓動は早くなる。

嫌な予感がする。


「何、それ?」


思ったより普通に言えた、と思う。


「知らねーし」


私の言葉が合図のように箱を放りつけ
まるで自分には無関係だとばかりに
TVを見ている振りをする崇人。





・・・怪しい・・・怪し過ぎる。