私はこの人がよくわからない…。
なぜこんなにも…
下手な笑いをするのだろうか…。
心から笑ってないよ…
昔の私みたいーー…
冬真くんは笑う時はちゃんと笑ってた。ただ自分から笑わないだけ…
音無くんは逆で自分から笑うけど本当に笑ってないよ…
偽りの笑顔…
そう呼ぶしかない…
なんで演技もするの…。
モテたいから…?
まぁ色々あるのかな…?
私は先生の話を聞きながら
頭の中でぐるぐるそんな事を考えていた。
ーーーーーーーー…
ーーーーー…
昼休みにて…
「へぇー…そんな事があったんだぁ…」
鈴が私ではなく、冬真くんを見つめながらニヤニヤしていた。
鈴に話したのは朝の事と席の事。
もちろん冬真くんの過去は話さなかった。
「ライバルふえたぁ~」
泣きべそかく陽暮くん。
「陽暮はライバルとか入ってないんじゃない?」
沙楽がいった。
「だいじょぶ!俺がライバル踏み潰します!」
さらっと言っちゃう聖。
「言いたい放題だねぇ…」
私は苦笑い。
一方、冬真くんは…
「…。」
昼休みになってから一言喋らない。
でも、しょうがないよね……