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「ほら。いくぞ。」
朝から冬真は変わらず私を待っていてくれて私の目の前に手を差し出す。
「うんっ」
私はその手を掴み…
冬真と一緒に歩き出した。
それから…
ガチャ…と私の隣の家の扉が開く。
「あ…」
「あ…」
私は声を漏らす。
「え…」
冬真は驚き固まっていた。
そうか…冬真知らなかったんだ。
「二人とも朝からラブラブだね〜」
そうからかいながら言ってきた風くん。
「なんで、お前が??」
不機嫌な声を出す冬真。
そして私までを睨みつける。
「お前知ってたの??」
お、怒ってる…よね…。
私は反射的に冬真の手をぎゅっと強く握った。
冬真は私を見つめ…
ため息を漏らし再度、風くんをみる。
「はぁ…俺がここで住んじゃダメってわけ?」
呆れながら風くんは冬真にめんどくさそうに言った。
「別に…舞、行くぞ。」
「う、うん…」
私は返事をして冬真に引っ張られながら風くんのとこを一回だけ振り返った。
…??
今、口パクでなんか言った…??
私は分からなく首を傾げながら前を向いた。
それにしても…
「冬真…痛い。」
私がもう片方の手で冬真の手をつかむ。
「あ…わり。」
パッとすぐ離してくれた。
それから立ち止まって気まずい空気が流れる。
「っ…いくか。」
冬真は急にそう言い、学校へと歩く。
私は先にいく冬真の背中を見つめながらついていった。
なんか……
冬真…今日変だな…。
妙に緊張してるっていうか…。
よく分からないけど、いつもと違う。
風くんと会ってから変になった。