多分6時間ぐらいはたったと思う。





ずっとずっとここに座ってる。





お弁当は1つ持ってきた。






お菓子もいっぱい持ってきたし、





飲み物なんか2リットルペットボトル持ってきたんだから。





本気なんだから。





「......莉生?」






私服の百合が出てきた。





「あ、百合ー」




「何....してるの?」





顔を歪めた。





「待ってた!!!」




私は無邪気に笑う。




「はぁ?」




百合が切れ気味だ。





「百合が部活に来るまで待ってるの。迷惑って言われても帰んないもん!!」




わざと雰囲気を変える。





笑いごとにはされないように。





まじめに答えるしか無いように。





百合の目を見つめる。




「.....分かった」





百合はボソッと言う。




「明日から行くから。絶対。だから、帰って。暑くて死んじゃうよ」





百合の目も本気だった。



負けることなく、私を見た。




大丈夫だと思って、




「うん」





と踵を返して家に向かった。