大広間には、たくさんの生徒でごった返していた。
ずらりと並んだお膳を前に、みんなが幸せそうに笑顔になっていた。


廉次さんのお店で出る、洋食も大好きだけど。
京料理もとってもおいしぃ~。


上品な器に盛られた料理を堪能してると、不意に視界に空色の髪が飛び込んできた。


あ、トワだ。

ドキ……って心臓も、素直に反応してる。


トワの事、見慣れてるバスなのに。
どうしてかな……。


ぼんやりとトワを見つめていると、トワの長い睫が持ち上がり、その瞳があたしを捕えた。


あ……。


ハッとして、目が合っただけなのに性懲りもなく頬が火照る。

慌ててパクッとご飯を口に運ぶ。
味、わかんないな……。

見られてる気がして、またチラリと顔を上げた。


でも……。