何気ない出会いだった。
ただ偶然同じクラスになって
ただ偶然名前の順番で隣の席になっただけ…

のはずだった…。

私の名前は、佐原諒。
って男じゃないよ!れっきとした女子です!
昔から男みたいな名前だって言われた。
正直本当は嫌。
だからあだ名は、さーちゃんとか苗字ばっかり
英語のスピーチも大大大っ嫌い。
そんな私は、高校生になった。
知らない人ばかりだからまた言われるかなと
思いつつ1年生の一学期が始まった。

隣の席の人は、佐藤 拓海
初めのイメージはすんごい静か!!
ハッキリ言って苦手なタイプと思っていた
私がバカだった…。

前の席の、後藤穂乃香
名前とは裏腹サッカーのクラブチームに入っていたらしく、見た目はほぼ男!に近かい子
そんな彼女から聞いた話しで、私は佐藤の
イメージが、がらりと変わった。

「佐藤がさーちゃんのこと男っぽい名前だって
言ってたよ!」 

「言ってねぇよ」

思った通りだった。
その場は苦笑いで済ませたが、はっきり言って
少し傷ついた。
それと同時に怒りがこみ上げてきた。
私は思わず、佐藤の机を蹴った。
佐藤はそんな私にびっくりしていた。

こんなヤツ大っ嫌い。