「りょーちゃん、どーしてこっちにまた戻ってきたの?」

一限目が終わり、やっと彼とゆっくり話せる。

「んー、また親父の仕事の関連かな」

「…じゃあまたすぐに転校する?」

「………さあな、」


彼はそっけなく返す。
小学生の時はもっと可愛らしかったのに。

あの時のりょーちゃんがまだはっきりと見れなくてなんだか寂しくなった

「ほーん。」

だから私も通常運転に戻す。
どこかなんとなく冷めてて、何にも興味が無いような。

「…寂しくないの?」



りょーちゃんは机に突っ伏して、ぼそっと私に聞いた。


その一言で、私の通常運転はすぐに撤回される

「………寂しい、よ。」


「ふふっ……、かわいいな」


りょーちゃんは顔だけをあげてふっと笑った



笑うと目がくしゃって潰れるのは変わってない。

そこがたまらなくかわいい。



私は手で頬を触って、体温が上がってるのを感じた。