そして4年たったいま、目の前にいるのは背丈も顔もだいぶ変わってしまったが、間違いなくりょーちゃんだ。
目の下の小さな傷がまだ残ってる。
喧嘩して、私が引っ掻いちゃった跡。
私はそっと手を伸ばして、その傷跡に触れた。
「ごめんね…… この、傷…」
横に1本線で刻まれた傷を指でなぞる。
「…ひさしぶりにあったんだから、もうちょっと違うこと言ってよ」
りょーちゃんは、私の手をとって言った。
りょーちゃんの手は相変わらずちょっと冷たい。
でもなんだか懐かしくて、泣きそうになった。
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