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なんなのっ!なんなのなんなのなんなの!!!!
あんなこと言うような人じゃなかったのに!
性格悪くなったんじゃない?この数年で!!!
私は廊下をずんずん歩いていた。
「あっ…やば。」
後ろを振り返ると竹原の姿が全く見えない。
…って私全く下駄箱と方向違うところに向かって歩いてんじゃん…
私の目の前には音楽室があった。
「……みちる?」
ふと呼ばれて振り向く
トランペットを片手に持ってる、髪の毛長い女子。
目は大きくて、目の下のほくろが印象的。
「ゆりあ…、」
ゆりあは西尾ゆりあ。一年の時夏花のお友達ってことで仲良くなった子。
わりと仲は良かったけど、休日にどこかにあそびに行くようなことはなかった。
ま…普通の人は学校で忙しいし…
「どうしたの?相当険しい顔してたよ?」
「えっ、ほんと?」
「うん。なんか怒ってるの?」
「あ…うん、まぁ………、」
怒ってるってゆうか一方的にむかついてる…
「へぇー、めずらしいね。みちるって怒ったりするんだ。」
「え…そりゃするよ、人間だし」
「だって、みちるのそんな姿見たことなかったもん。喜んでるときもあんま見たことないし。なんか全てに関して無関心ーって感じだったし。」
「いや、そんな……」
まぁ確かに無関心なのはそうだけど…
…興味を持つのって結構エネルギーいるし。
「だから、きっとみちるを怒らせた人って、みちるのなかでは大きな存在のひとなんだねっ!」
じゃあねー、と言ってゆりあは音楽室に入っていった。