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雲一つない澄み切った青い空。

心地よい風が頬をかすめる中、私は凌祐と教会にの前に立っていた。

ここは、私たちが結婚式を挙げた場所。

そこへ来たのには、大きな理由がある。

それは、もう一度誓いをする為。

あの日、神様に嘘をついた愛の誓いを、今度は真実として誓う為だった。

「まさか、本当に教会に入れるなんて、さすが凌祐」

重い木の扉を開けると、ステンドグラスから微かに陽の光が差し込んでいて、それが床まで伸びていた。

「ちょっとだけ、職権乱用だな。神様に怒られなきゃいいけど」

凌祐が苦笑いをするのは、この教会が独立した教会ではなく、結婚式場の併設教会だからだ。

通常は入れない場所も、凌祐は事情を話して特別に入らせてもらったのだった。

式本番にはバージンロードに赤絨毯が敷かれていたけれど、今日はそれがない。

靴の音を響かせながら、冷たい空気が漂う教会の中へ、一歩ずつ足を踏み入れた。

あの日、憂鬱な気分でここを歩いたのに、今は凌祐と二人で、胸をときめかせながら歩いている。

「二人きりの教会ってのもいいな」

バージンロードを歩き終え、立ち止まった凌祐が、笑顔で私を見た。

「うん…。神聖な場所なのに、不謹慎にもドキドキしてる」