やっと先生がやってきて、白雪ちゃんは急いで自分のクラスに戻った。



……ふう。



今日は、あたしだけでハーモニー公園に行こう。



早く帰る時間にならないかな…。



1日がとてつもなく長く感じる。



やっとのことで1日が終わり、あたしは学校を飛びだした。



「真央!そんなに急いでどうしたの!?」



友ちゃんが後ろから追いかけてくる。



「ちょっと用事があって……」



「そっか、郁実くんのおじさんと話すんだよね。頑張ってね」



笑って応援してくれている友ちゃんを見て、黙っていることに対して罪悪感が出てきた。



やっぱり話しておこうかな……。












「あのね……その前に、白雪ちゃんと約束してて」




「えっ、買い物に行くの!?あたしも行きたい!」



友ちゃんがギュッと手を握ってくる。



「アハハ、違うよ~。ちょっとね、郁実のことで話があるって言われてて……」



「郁実くんのことで?ふたりっきりで会うの?どうして学校じゃないの?」



「それが、芸能事務所の社長さんを連れてくるからって」



「ふ~ん……」



なんだか腑に落ちない顔で、友ちゃんが頷く。




「ハーモニー公園で3時に待ち合わせしてるから、急ぐね。また連絡するから」



「わかった。ホントにふたりで服を買いに行くんじゃないんだよね?」



拗ねてる友ちゃんがかわいい!



「違うってば。服を選ぶなら、友ちゃんと行くよ~。今度一緒に買いに行こうね」




「うん!そしたらまた明日~」



友ちゃんに見送られながら、急いでハーモニー公園に向かった。