バカバカしい…。


ジロッと井上くんをニラんでると、取り巻きの女子と目が合った。


「アンタ、今舌打ちしたでしょ」


…えっ!?


「してないよ!」


「…誰かと思えば、昨日のトマトパンツじゃない!

アハハッ、今日は何パンツなの?どーせまたダサいの履いてるんだ?」


カァーッ!


顔が熱くなるのがわかった。


そういえば、昨日もこの女子が井上くんの側にいたかもしれない。


あの忘れたい話を、また蒸し返すなんて…!





「うるっさい!!」


「どっちが!ねぇ郁実、覚えてる?昨日のトマトパンツ女」


周りの生徒がクスクスと笑い出す。