「あたし……別に……」



「認めれば?俺がその分、慰めてやるよ」



ミキオくんが強引にあたしの腕を引っ張る。



「きゃっ……嫌だっ、やめてよっ!!」



逃げようとしたら足が滑って、その場に膝をついてしまう。



そこをすかさず、押さえこまれてしまった。







ミキオくんの力が強いっていうより前に、体が震えて動くことができない。



怖い……。



「バカな女。お前を騙そうとしてコクるよーな男を信じるからじゃん」



「だって、協力してくれるって言ったから……」



「面白いよな。で、結局、郁実先輩を好きんなった?よかったね、俺のおかげで気付けたんだ?」



目の前でクスクスと笑っているミキオくんは、無邪気な顔をしているけど、



やっぱり怖くて仕方がない。