「前にさ、白雪先輩の友達に手ぇ出した。それも、体育サボってて、保健室で居合わせたから?

あとで気まずくなるってわかってても、目の前に、女がいたらヤっちゃうよーな人なんだって」



「そんな言い方しないでっ」



ヤダ……。



聞きたくない……。









「なんなんだよ、自分だけ特別だと思った?」



ズキッ。



ミキオくんが、ニヤリと笑う。



「別にそんなんじゃ……」



「郁実先輩はチャラいけど、あたしにだけは手を出さない。

もしかして、それは……“特別な存在”なのかって、自惚れてた?」



ミキオくんの言葉に、胸がえぐられる思いがした。



だって……



それは、図星だったから。