教室のドアを開けた時、瑠璃と璃空の姿が視界に入った。

楽しそうに話している。

「ただいま~」

「おかえり。」

「おかえり!」

璃空と瑠璃が明るく言う。

「お前泣いたあとみたいに目真っ赤だぞ!あはははは!」

璃空って鈍感だね。

あたしの気持ちなんかわかんないだもんね。

だってあたしのことなんか、頭の中にないもんね。

「泣いてないし!璃空のバカ!」

こうでも言わないと今のあたしじゃ泣いちゃう。

ごめん、璃空。

璃空にまた悪いことしちゃった。

こんな奴が璃空に想いを伝える権利なんてあるのかな?

「バカにバカなんて言われたくないわ!」

「バカじゃないし!璃空ってホント鈍感!」

「は?ケンカ売ってんのかよ!」

「売ってるつもりはない。けどね、、、。」

「けどなんだよ!そういうのうぜーんだよ。意味わかんねー。瑠璃行くぞ!」

「行くってどこに?それに亜璃を置いてけない。行くなら亜璃も一緒!」

「いいよ。瑠璃。ありがとね!でも今は璃空と一緒にいた方がいいよ。」

「でも、、、。」

「ホントは昼休みより早く行きたいんでしょ?」

「なんで、わかるの?」

「ずっと一緒だったからだと思う。」

「亜璃、、、。ありがと!璃空のとこにいるから、落ち着いたら来てね。」

「うん。」

「璃空待ってー!」

瑠璃はいい子なのに、どうして悪く見えてしまうんだろう。

それに璃空のことも傷つけてしまった。

あたしってサイテーな女だよね。

マイナス思考は良くないってことくらいわかってる。

けど、プラスに変えることもできない。

あたしの思考を変えてくれるのは、きっと

璃空しかいないよ。

神様、お願い。

あたしのそばで璃空がずっと笑っていてくれますように。