止まらずに涙は溢れてくる。

なんで恋なんていう試練が人にはあるの?

どうして思い通りにならないの?

あたしはトイレの個室で思い切り泣いた。

個室で泣き始めてから10分ほど経過したとき瑠璃がトイレに

現われた。

「亜璃ー?どうした?お腹でも痛いの?」

なんで優しくしてくれるの?

瑠璃が璃空に呼ばれただけで反応して、嫉妬して、うざいって思ったのに

どうして瑠璃はこんなにも優しいの?

あたしは個室から出れなかった。

「亜璃ー!お腹痛いの?生理?大丈夫?保健室行く?行くならついてくよ。」

「ごめんね、瑠璃。心配かけて。先教室戻ってて。保健室に行ってくる。」

「亜璃が謝ることなんて1つもないじゃん!謝らないで。1人で平気?」

「瑠璃は優しいね。ありがとう。1人で平気だから、先に戻って先生に言っといて」

「わかった。気を付けるんだよ!」

「はいはい。ありがとね。」

「うん!」

瑠璃と別れてから、よれよれしながら保健室へと向かった。

「ガラガラー」

「あら、いらっしゃい。今日はどうしたの、って目真っ赤。何があった!」

「失恋した、、、。」

「あらあら、亜璃も恋したか!」

「うん。でも叶わないし、その人には好きな人もいるし、、、。」

「だからって諦めるの?亜璃はそんなに弱いの?」

「でも好きな人いるんだよ!?」

「もし好きな人の好きな人が亜璃だったら?」

「うれしいけど、、、。」

「なら、諦めるな!大丈夫だ!亜璃ならやれる!想いを伝えてこい!」

「わかった!なんか元気が出たよ。ありがとう、みのりん!」

「はいはい。頑張れ!亜璃!」

「はーい!」

あたしは保健室を後にした。

今日璃空が瑠璃、もしくは他の人に想いを伝えてても、

フラれたっていい。

でも今日ちゃんと自分の気持ちを伝えようと決意し、教室へと向かった。