2 自分の想い
あれ以来、璃空と瑠璃とあたしはすっかり打ち解けた。
瑠璃も最近はちゃんと目を見て話せるようになった。
「瑠璃は彼氏とか居ないの?」
璃空が瑠璃に言う。
「ウチは居ないよ。」
「そっかあ。」
少し迷い気味に璃空が言う。
「璃空は?」
あたしがすかさずフォローする。
「オレは好きな人なら居る。てか好きになった。」
「えっ!だれだれ?」
ホントは好きな人の好きな人なんか聞きたくなかった。
けど、聞かなかったら泣いてしまう気がしたから。
「そんな簡単に教えるわけないだろ!」
「そうだよね。」
「ごめん。怒った?」
「は?怒るわけないじゃん!」
「そういう亜璃は?」
「あたしは居ない!」
もっと素直に言えばよかった。
璃空にウソついちゃった。
「あっ!そうそう。瑠璃さ、後で屋上来てくんねー?」
「いいよ、全然。ひまだし。いつ行けばいい?てか、なんで?」
「よかった~!昼休みに話があるから。」
「わかった。昼休みね。」
「おう。」
2人の会話を聞いてるのが辛い。
「あたしは?」
あたしが璃空に聞く。
「お前には用はねーよ。」
だよね、、、
用なんかあるはずないよね。
「ちょっとトイレに行ってくる。」
「おう!」
「いってらっしゃい!」
もうこらえることなんかできなかった。