「亜璃。」

「ん?」

「まだ、杉浦君のこと好きなの?」

「うん、、、。」

「じゃあさ、今は無理かもしれないけど、もう少し待ってみなよ。」

「なにを?」

「杉浦君のこと。」

「あね!でも、なんで?」

「羽羅ね、彼氏がいるの。遠くにね。」

「そうなの!?どこにいるの?」

「アメリカなんだ。」

「ええーーーーー!遠いね。」

「うん。その彼ね元々羽羅の彼氏じゃなかったの。」

「えっ。どういうこと?」

「羽羅の大親友に愛寿紗っていう子がいてね。その子の彼氏だったの。」

「うん。」

「愛寿紗はね、その子のことが大好きでその子にコクられて嬉しそうだった。」

「うん。」

「だけどね、羽羅も大好きだったの。」

「うん。」

「だから、今は愛寿紗だけど、その内羽羅の隣に来るって信じてたの。」

「うん。」

「そしたら、ほんとに来てくれてさ。」

「愛寿紗ちゃんはどうしたの?」

「愛寿紗はね、大好きだった人を取られてショックを受けて

 羽羅を恨むようになった。」

「うん。」

「クラスのみんなに羽羅のことを言いふらして、クラスのみんなはそれを信じて

 羽羅のことをいじめるようになった。」

「話したくないかもしれないけど、どんないじめにあったの?」

「いいよ。話してあげる。最初は無視から始まった。それから、

 机に死ねって書いたり、わざとぶつかったり、最後が1番嫌だった。」

「なんで?」

「その時ね、羽羅のクラスでトイレのバケツに小便を溜めるのが流行ってたの。

 それで、ある日トイレに行ったときにそのバケツの中に入ってた雑巾を

 口の中に入れられたの。でね、気持ち悪くなって、吐いたの。

 そしたら、そのバケツをひっくり返して羽羅にかけたの。」

「うそ、、、。」

「羽羅はその出来事をキッカケに学校には行けなくなってさ。」

羽羅らは涙を流しながら笑顔で話してくれた。