上から声が降ってくる。私のよく知ってる声。
目を開けるとそこには隼人先輩の姿が。
「リナ、どこ行ってたんだよ⁉︎」
助けにきてくれたんだ。よかった。
ホッと安心したのも束の間、
「おい、お前誰だよ‼︎」
ヤンキーさんは隼人先輩を、鋭く睨みつける。
「誰ってこの子の彼氏だけど?お前こそ誰だよ。」
先輩はヤンキーさんの睨みに怯むことなくそう言う。
そしてサッと私の手を掴んでいた方のヤンキーさんの手を振り払い、それをグッとヤンキーさんの背中に回す。
これって、警察の人が犯人抑えるときにやるやつだよね…?
先輩こんなことできたんだ。
「イテテテテテッ!」
ヤンキーさんはそう言って隼人先輩の手を振り払い、「覚えてろよー!」とどこかへ逃げて言ってしまった。
た、助かった。