沈黙が続く。
隼人先輩がやっとのことで口を開く。
「…は?どうしてだよ…。昨日約束したんだぞ?」
私の肩を揺さぶってくる。
こんな傷ついた顔されると、涙が出そうになる。
でも、私が泣いちゃダメだ。
「ごめんなさい。ごめんなさい。
先輩にはもっといい人がいますよ…。」
先輩の手を払いのける。
そして昨日交換したネクタイを先輩に差し出す。
「そんな触れられるのも嫌かよ!ネクタイだって昨日…。
なぁ、どうしたんだよ⁉」
切ない顔をする隼人先輩。
でも、このまま付き合ってたら今よりもっともっと辛くなる。
更に別れられなくなる。